信州そばの特徴

<富倉そば>

富倉というのは長野県の飯山市にある「富倉地区」のことを指します。

「富倉そば」はその地域で伝統的に引き継がれてきたもので、おいしさは口伝で広がっていたものの、

交通の便が悪く、しかも農家でしか口にできなかったことから、「幻のそば」と呼ばれてきました。

その大きな特徴は、つなぎに「オヤマボクチ」という山ごぼうの葉の繊維を使っていることです。

このつなぎを使うことで、十割そばにも負けない香りのよさと、つなぎを使ったそば特有の

のどごしのよさを同時に味わうことができます。

富倉地区に隣接する新潟県妙高市長沢にも同様のそばがあり、こちらは「長沢そば」と呼ばれて

いるのだとか。

この「オヤマボクチ」をつなぎに使ったそばは、北信地域には他にもいくつか存在します。